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高級茶の楽しみ方
高級茶の楽しみ方・淹れ方について
お茶の楽しみ方は、自由だと思っています。
特別な作法や方法が必要ではなく、お一人おひとりが楽しんでいただくのが一番です。
とは言うものの、お茶屋として「ここは、見ていただきたい」、「ここは知っていただきたい」というポイントがありますので、そのことについてご案内させていただきます。
煎茶道では、「お茶をお出しする相手に煎茶を美味しく楽しくいただいてもらうことが目的」とされています。
そこで茶禅庵では、お茶を淹れる人とお出しする相手の両方が、観て楽しめ、香りを感じ、味わい、双方がおもてなしの気持ちを楽しんでいただけるお茶の淹れ方をお薦めしてみたいと思います。
まず、<茶葉の形状>をじっくり観察してみてください。
茶畑一面に広がる瑞々しく揃った新芽で作られた茶葉は、大きさが綺麗に揃っています。
伝統的な蒸し加減で蒸された茶葉は綺麗に細く撚り込まれ、極上品は針のようにピンと伸びた形になります。
昭和50年代以降の製法で、茶葉を少し長く蒸す深蒸し製法で作られた茶葉は、大きさは細かく1ミリから3ミリ程度の物が多くなりますが、小さいながらも、綺麗に全体の形がそろっている様から、新緑の茶畑が一面に広がる光景を想像でしていただきたいものです。
また、釜炒りという製法で作られたお茶は玉緑茶と呼ばれ、ひとつひとつの葉がくるっと巻くような形で綺麗に揃っています。
次に<茶葉の色艶>です。
玉露、かぶせ茶の著しい特徴となりますが、高級茶な茶葉ほど緑が濃く、表面に艶がでています。
茶畑で日光を遮り、茶葉が光合成をしないように栽培するため、日光から作れる栄養を補うために生葉は一生懸命に根から栄養を吸い上げることで、茶葉に艶が出るようになります。
深蒸し茶においては、蒸し加減が強いほど、茶葉の緑は色上げる傾向が強く、その色合いにより淹れるお茶の濃さを創造することが楽しめます。
最後に<茶葉の香り>について、
茶葉の香りには、玉露・かぶせ茶のように上品な青海苔のような香りがするものや、煎茶の「みる芽香(瑞々しい青葉の香り)」、釜炒り煎茶や狭山茶のように強い「火入香(ピラジン系の香ばしい香り)」などがあります。
作法を気にしなければ、茶缶の中や茶袋の中のお茶の香りを是非とも楽しんいただきたいと思います。高級な茶葉ほど、その香りは、心を落ち着かせ、リラックスさせてくれる効果があるといわれています。
<お茶の淹れ方>については、それぞれのお茶に基準となる淹れ方を説明いたします。
一杯の量を少なめにお淹れできる小さめの
<お湯吞><急須>をお薦めいたします。
その理由は、選ぶ茶器の大きさにより、自然に湯量は影響され、茶葉量の量に対してお湯が多くなりすぎ、薄めに淹れてしますことがあるからです。また、湯飲みが小さいことで、ひと口の頂くお茶の量が少なくなり、しっかりと味わっていただけ易くなるからです。
茶葉の量は、見た目の大きさと重さが分かりづらいものですから、最初に高級茶を淹れるときは重さを計ることや、少し贅沢に茶葉を急須にいれていただき淹れ方で濃さを調節していただくことをお薦めいたします。
淹れられたお茶は少量、口に含み、口内で立ち上がる香りと広がる滋味を楽しみ、飲んだあとの戻るふくよかな香りと、爽やかで甘い、味の余韻を楽しんでいただけると思います。